延岡市議27人をまとめる議長職を託されたのは、新型コロナが「5類」に移行した1週間後。「ここ数年、人の動きは停滞し、地域のコミュニケーションの機会も減った。延岡を以前のように活気ある町にすべく職務を全うしたい」と意気込む。
4月の統一地方選を総括し、まず出てきたのは「残念だった」の一言。48・50%で過去最低となった投票率を振り返っての言葉だ。市民に関心を持ってもらうため「開かれた議会を目指す必要がある」。研修などを通した議員の質向上や、予算審査などを含めた録画配信の拡充を進める構えだ。
同市野地町出身。家業は創業50年超の同市大貫町の布団店。若い頃から地元行事などでまとめ役を務めることは多かった。地域住民から背中を押され、2007年に立候補、初当選した。現在5期目。ベテランの域に突入した今も「地元第一」の姿勢は変わらない。見守りを兼ねて数日かけバイクで地区内約150キロの道路を巡回する「穴ぽこパトロール」は当選時から続けている。
昨年度は市役所周辺の駐車場管理システム整備を巡り議会と市当局が対立。いまだ決着しておらず、今後の動向に注目が集まる。「市民の代表として是々非々で向き合う。5年、10年先を見据えて議論を尽くし、議長として市民の納得を得られる方向性を示したい」
唯一の趣味は、20歳から乗り続ける愛車「三菱・ギャランGTO」の手入れ。内外装共に一目ぼれだったといい「家族の次に大事な存在」と笑う。大貫町で妻と2人暮らし。67歳。