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宮崎公立大理事長に就任した 亀田英信(かめだ・ひでのぶ)さん

2023年7月25日
 総務部長まで務めた宮崎市を定年退職し、4月に宮崎公立大理事長に就いた。「VUCA(ブーカ)と呼ばれる将来予測が難しい時代。大学運営でも人口減や地球温暖化、デジタル技術の進展など社会情勢を見極めた対応が必要」と現状を認識。行政で培った経験や人脈を生かし「より魅力ある、選ばれる大学を目指す」と力を込める。

 今年は開学30周年の節目で、10年ごとに行うカリキュラム見直しに着手した。人文系の1学部1学科でグローバル人材を育成する従来の方針を軸に、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みや、中韓、英国など海外6校と協定を結ぶ留学支援を充実させたい考え。「時代の変化に対応でき、地域企業のニーズにも応えられる学生を輩出できれば」と見据える。

 宮崎市出身。宮崎南高、九州工業大を卒業後、同市役所に入庁。人事、財政など管理部門を主に歩んだ。最後に携わったのは建て替えが決まった市役所新庁舎の基本構想策定。1963(昭和38)年に移転した現庁舎敷地にかつて生家があり、「感慨深い仕事になった。どんな市役所になるか興味は尽きない」。

 コロナ禍が落ち着き、キャンパスには学生の明るい声が広がる。「忙しさは市職員時代と変わらないが、若者から活力をもらっている」と新たな環境を楽しむ。

 好きな言葉は「起きて半畳、寝て一畳」だが、「大好きなお酒やおいしい料理を味わいたいし、まだその境地には達していない」と笑う。同市内で同居する9歳と5歳の孫の成長を温かく見守る。61歳。

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