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県副知事に就任した 佐藤弘之(さとう・ひろゆき)さん

2023年8月12日
 国土交通省出身者として4人目の本県副知事に就いた。「まずは期待されている道路整備をしっかりと進めていく。そのためにも現場を見て、地域の話を聞いていきたい」。穏やかな語り口に強い思いがにじむ。

 言葉通り就任早々に国交省や自民党本部を回り、県内高速道路の未事業化区間の早期事業化を要望した。「霞が関に(高速道整備の)必要性を理解してもらえないと予算が付かない。そのためにも地元が声を上げなければ」。今後、県内各地に足を運び、地域の実情に耳を傾けるつもりだ。

 実は本県に縁がある。京都大工学部3年の時、土木工学の現場実習で約1カ月間、宮崎市で暮らした。JR九州宮崎工事区で宮崎駅の高架化工事や宮崎空港線の測量、リニアモーターカー実験線の施設工事を手伝った。「偶然だが親近感を感じている」と今回の赴任に笑顔を見せる。

 旧国土庁入庁後は阪神大震災の対応に当たった。国も大規模な災害への備えを十分に想定しておらず、「二晩寝ずに仕事をした」ほどの忙しさ。「災害は大げさでもいいから最悪の事態を考えて備えておかなければいけない」と肝に銘じる。南海トラフ巨大地震の発生が懸念される中、「一人一人がどう避難するか、考えてほしい」と県民に訴える。

 登山にキャンプが趣味で「最近は子どもが付き合ってくれなくなったので、もっぱらソロキャンプ」。学生時代に覚えた芋焼酎を愛飲する。妻、大学生の長男、高校生の次男を川崎市に残し、宮崎市内で単身赴任。55歳。

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