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延岡市副市長に就任した 小泉智明(こいずみ・ともあき)さん

2023年8月16日
 省庁間の調整を担う内閣府企画官から延岡市副市長に就任した。初めての地方自治体勤務。工業、農業など産業は幅広く、伝統、文化も大事にする延岡の風土に興味を示し、「住民の幸せ、地域の発展につながることに取り組みたい」と意欲を示す。

 人口減、高齢化と地方が抱える全国共通の課題と、霞が関でなく現場で向き合うことになる。「医療、福祉の充実は重要」と強調する一方、将来を担う子どもたちが街に誇りを持って成長することも願い「自己肯定感を育む、多様な学びの場を提供できれば」と笑顔を見せる。 

 東京大卒業後、2002年に内閣府へ入省、障害者施策や子育て支援などに取り組んだ。11年の東日本大震災後には復興庁に出向し、12年から宮城復興局で勤務。津波で壊滅的な被害を受けた沿岸の市や町の復興にも地元自治体職員と共に携わり、それらの市や町を特区の仕組みや交付金などを活用し、点在していた商店を駅周辺に集めたコンパクトシティーとして復興した。

 「地元は立ち直るだけでも精神的に大変な中、将来の課題を見据え街づくりに取り組んだ。そこで、いくばくかのお手伝いができたことは得がたい経験だった」。南海トラフ巨大地震への懸念がある延岡市にあって「被害を大きくしないことに力点を置いた防災に取り組む必要がある」と訴える。

 妻、小学生の長男も本県に移り、延岡市で3人暮らし。「息子はセミを追いかけて楽しんでいます。東京とは違う経験を積み成長してくれるのが楽しみ」と目を細める。神奈川県藤沢市出身。46歳。

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