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全国優良警察職員として警察庁長官賞詞を授与された 赤澤治美(あかざわ・はるみ)さん

2023年10月9日
 「コツコツやってきたことが実を結んだ。仲間から『自分のことのようにうれしい』『女性警察官として誇りに思う』と言われ受賞してよかったと思えた」と目を細めた。業務での功労や他の警察官の模範になると認められた全国優良警察職員として、女性では県警初となる警察庁長官賞詞を受けた。

 日向高卒業後、1984(昭和59)年、駐車違反の取り締まりなどを行う交通巡視員になった。女性警察官を増やそうとする全国的な流れを背景に95年、身分が警察官に切り替わった。行政職員になる道も選べたが行動的な性格から「現場で仕事をしたい」と思い、この年県警入り。日向署交通課の係長時代は50歳近くで初めて交通捜査を担当し「最初は何をしていいか分からず大変だった」と懐かしむ。

 警察官になってから最も長いのは警務部門で、宮崎北署や現在係長を務める警務部県民広報課では被害者支援に尽力。被害者や遺族に寄り添うことを大事に、刑事が言っていることを分かりやすく伝えたり、相談に応じたりしてきた。「赤澤さんが担当で良かった」との言葉は心に深く刻まれている。

 今後は後継者の育成に力を入れていく。各署の被害者支援担当者の指導やサポートをするだけではなく、悩みを抱える職員には「環境や仕事が変われば道が開ける。退職はいつでもできるからもう少し考えてみたら」などとアドバイスを送ることもある。

 宮崎市在住。趣味はミュージカルを見に行くことと同期らとの旅行。日向市出身。57歳。

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