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「第7回みやにち 俵万智短歌賞」で最高賞に選ばれた 早日早貴(はやひ・さき)さん

2023年10月27日
 歌人の俵万智さんが審査員を務める「第7回みやにち 俵万智短歌賞」に応募した〈夏の日の宝を探す公園で子は今会った子と走り出す〉が、全889点の中から最高賞の「俵万智賞」に決まった。

 受賞作は、長男の友啓(ともひろ)君(6)と次男の文悠(ふみはる)ちゃん(3)が公園で遊んでいた時の様子を詠んだものだ。

 「他の子と仲良く虫取りをしていて、帰りに『知ってる子なの』と聞いたら『全然知らない』と」。初対面でもすぐに打ち解け合う姿に「大人にはまねできない」と感心。こうした出会いを重ねて子どもたちは成長していくのだという“気付き”を1首にした。

 短歌を作り始めたのは昨年5月。地元で開かれる短歌大会に審査員として俵さんが名を連ね「教科書に載っている人に選んでもらえる」と、歌詠みの先輩でもある母の大坪直子さん(60)ら親子姉妹で応募した。

 「俵万智短歌賞」には昨年、大坪さんと初めて投稿。共に佳作に選ばれた。表彰式で講評を聞き「直接読み取れるものだけではないテーマや思いを込められる」と、三十一文字が描く世界の奥深さに感銘を受けた。

 2年前まで子育てと仕事を両立しながら、社会人学生として大学に通った。旺盛な向学心は短歌作りにも表れ、結社や教室に所属していないが関連の書籍を数多く読むなど、独学で研さんを積む。

 今年の同短歌賞で大坪さんは佳作に選ばれ、2年連続の親子受賞となった。「(最高賞の受賞に)母は『真摯(しんし)に学ぶことが大事ね』と言ってくれた」。国富町在住。33歳。

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