ホーム ひと

第33回宮日中学生英語暗唱大会で最優秀賞に輝いた 柳田桜子(やなぎた・さくらこ)さん

2023年10月30日
 「持てる力は出し切れた」と、表彰式を終え、ほっとした表情を見せた。都城泉ケ丘高付属中の2年生。元々内気な性格で「人前で話したり、英語で表現したりすることに自信はなかった」と明かす。そんな背中を押したのは、英語の指導教諭や過去の大会で好成績を残してきた同級生らの存在だった。「夏休みも毎週指導してくれた先生たちに結果を報告したい」と感謝の思いを口にする。

 世界中で愛されているサンテグジュペリの名作「星の王子さま」を暗唱の題材として選んだのは、「単純ではない物語だからこそ、英語の表現が生きてくるのではないか」との考えからだ。王子さまとキツネが出会い、絆を強めていく一場面で、せりふのスピードを変え、声色や表情、目線をも使い分けることで、それぞれのキャラクターを見事に表現しきった。

 宮崎市で今月中旬にあった県中学校英語暗唱大会にも同じ題材で出場したものの、聴衆を前にして「焦って早口になり、途中で詰まってしまった」。5位入賞だったが、悔いの残る結果になったと振り返る。それから約2週間、多くの人が行き交う職員室前や自宅の浴室などで特訓を重ね、栄冠を手にした。「あの時のリベンジを、との思いで挑んだ。挑戦する勇気を持つことが大事だということを実感した」

 都城市で両親と3人暮らし。今は硬式テニスの部活動に熱中している。実家は同市早鈴町の柳田酒造で「英語のスキルをもっともっと磨き、将来、家業に生かせたら」と日焼けした顔に笑顔を浮かべた。14歳。

このほかの記事

過去の記事(月別)