ホーム ひと

九州管区優秀警察職員に選ばれた宮崎県警生活安全少年課課長補佐 増田哲三(ますだ・てつぞう)さん

2023年12月10日
 「非常に光栄でありがたい。まさか自分が選ばれるとは」と、謙虚さをにじませながら喜びを語る。

 現職は県警生活安全少年課課長補佐。1986(昭和61)年に拝命し、勤続37年のうち19年間が刑事部門で、主に知能犯罪を担当。「最善を尽くす」を信条に、地道な捜査活動に向き合い続けた。

 印象に残っている事件は金融庁をかたる特殊詐欺事件。捜査2課の特捜係長として事件を担当した。だまされたふりをして現場に捜査員を待機させたが、3度空振り。4度目でようやく犯人を取り押さえることができた。

 約10年前には県内の夫婦が偽の金塊を売りつけられる特殊詐欺事件が発生。駅周辺の防犯カメラを確認するなど、約半年にわたる地道な捜査で犯人を逮捕、事件を解決に導くことができた。「私のやってきたことは決して派手なものではなかったが、被害者を前に事件から目を背けることはなかった」と力を込める。

 現在は少年少女の非行防止対策などが職務。通報や相談を寄せた人には、親身になって話を聞き、早い段階での解決を目指すことは拝命時から変わらない。後輩には「自分に与えられた仕事を一生懸命にやり遂げることが大切」と説く。

 高鍋町出身。高鍋高時代はラグビーに打ち込み、「花園」(全国高校大会)に出場。「あのとき身につけた忍耐力は今も生きている」と当時を振り返る。

 最近は平和台公園の石段を駆け上がるのがが休日の日課で、「健康にも気を遣って、最後まで駆け抜けたい」と笑顔を見せる。宮崎市に妻と2人暮らし。55歳。

このほかの記事

過去の記事(月別)