最長区間の10区(6キロ)でトップを守り、2年ぶり9回目の市郡の部の王座獲得に貢献した。「ゴール地点に到着してから結果を聞かされた。ほっとしたと同時に、うれしさがぐっとこみ上げた」と喜ぶ。
県市町村対抗駅伝競走大会には中学時代から計10回出場、区間新1回を含む区間賞5回のベテラン。10区には力のある選手たちがそろい、不安もあった。たすきをトップで受け取ったことで「追われる立場になり硬さもあった」というが、「仲間たちのリードで1位を維持できた」と感謝。「沿道から名前を呼んでもらいすごく力になった」と、市民の応援にも助けられた。
宮崎市出身で、大淀中時代はバスケットボール部だったが、俊足を見いだされ3年の冬から陸上に転向した。走ることに魅力を感じ小林高に進学。駅伝部では都大路を2回走るなど活躍し、箱根駅伝を目指し東京国際大へ。しかし、夢はかなわなかった。
「陸上競技は、大切な仲間との出会いや困難を乗り越える力をくれた大切な存在。社会人になっても続けたかった」。旭化成グループ・新旭サービス(延岡市)に就職し、クラブチーム・旭化成延岡で走り続ける道を選んだ。
県市町村対抗駅伝について「古里の仲間でリレーする楽しさは格別。来年は、大学生と肩を並べて走れるよう、さらにスタミナをつけたい」と活躍を誓う。延岡市在住で、仕事では携帯電話ショップや保険の営業を担当し、愛車ジムニーを自分好みに改造することが至福の時間という。26歳。