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都城市議会議長に就任した 神脇清照(かみわき・きよてる)さん

2024年3月20日
 2月の臨時議会で議長に選出され、所信表明では「都城市議会への市民の信頼、期待度を高める」と語った。補選を除き過去最低の投票率だった前回2022年の市議選や、市議の資質に対する厳しい市民の声も踏まえ、危機感をにじませた。市政に目を凝らし、議決機関として同僚議員をけん引する重責を負う。各種団体と連携し、会派を超えて議会改革を進める構えだ。

 02年、旧都城市の元市議だった父清二さんが亡くなった。自らは宅建業を営んでいたが、父の遺志を継ぐため出馬を思い立つ。義父清二さんの苦労を知る妻秀子さん(72)の反対で一度は断念するが、「弱者のために働く」との熱意は冷めなかった。長男清太さん(38)の大学進学を機に05年、旧都城市議として57歳で初当選を果たした。

 旧市議1期を含めて現在6期目。市民の負託に応えるために奔走してきた。住民が要望した地域道路整備の請願が印象深い。賛成派は少数だったが、「地域に必要な整備」との信念から現場で反対派議員に必要性を説き、事業化につなげた。住民の思いに応えられ、議員としてのやりがいも実感した。

 延岡市で生まれ、2歳から都城市に。都城商業高、国士舘大で陸上部に所属し100メートル10秒台のスプリンターとしてならし、「オリンピックも夢見た」と懐かしむ。現在は市陸上競技協会会長も務める。スポーツテレビ観戦、旧知の友人との晩酌が息抜き。今は一番の理解者という秀子さんと、政治に関心を持ってきた宅建業の清太さんと同市郡元に暮らす。76歳。

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