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「ニシタチ霧島フラッグ」デザインコンペティションで最優秀賞を受賞した 髙見美鈴(たかみ・みすず)さん

2024年3月27日
 宮崎市の繁華街・ニシタチを彩る「ニシタチ霧島フラッグ」のデザインコンペティションで最優秀賞に選ばれた。今月から街灯に掲げられた自身の作品に「なんだか不思議な気分」と笑顔を見せる。

 同市出身。佐土原高や短大でデザインを学び、福岡市のテレビ局で美術スタッフとして7年間働いた。2012年に帰郷し、デザイン事務所に入社。子育てしながら自分の力を試したいと22年に個人事務所「ワニナルデザイン」を開業し、ポスターやイラスト制作などを手がける。

 春夏秋冬4点1組で出品する同コンペティション。受賞作ではどの季節にもユーモラスな動物を描いた。「性別や世代を問わずいろんな思いを重ねてほしいから」。留鳥のメジロと渡り鳥のツバメがグラスに腰掛けて乾杯する春のデザインは、地元の人と遠方からの人が街で一緒に楽しむ様子を投影した。

 出産前まで友人や仕事仲間と通ったニシタチは「思い出が詰まった宝箱みたいな街」。しかし授賞式では、コロナ禍前に戻りきっていない現状も関係者から聞かされた。「フラッグを通してにぎわい回復に少しでも役立てたらうれしい」と話す。

 22回目を迎えた同コンペティションは、県内デザイナーの発掘や育成も目的に掲げる。「アイデアが浮かばず苦しいこともあるけど、クライアントと消費者、地域をつなぐような仕事をしていきたい」と夢を語った。

 宮崎市で夫(39)、長男(7)、長女(4)と暮らす。「子どもが寝た後、夫婦で焼酎やワインを傾けるのが至福の時間」。39歳。

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