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県警の初代「サイバー戦略局長」になった 梅原守(うめはら・まもる)さん

2024年5月23日
 不正アクセスやSNSを利用した詐欺、脅迫など、さまざまな犯罪の“現場”となるサイバー空間。深刻化する情勢への対応として県警は今春、サイバー戦略局を創設。その初代トップに就いた。「まずは県民の被害防止に努め、発生事案ではしっかりと犯人の摘発まで導きたい」と意欲を示す。

 日向学院高、同志社大ではレスリングに情熱を注いだ。本県、京都府の代表として国民体育大会に出場したこともある実力者で、大学卒業後、一度は銀行員の道を歩んだが「経験を生かせる人助けの仕事を」と1990年に県警入りした。

 主に生活安全、交通部門が長く、生活安全企画課企画係長を務めた際に取り組んだ街頭犯罪対策が心に残る。県内初となる青色防犯パトロールカーの導入に携わり、「自主防犯の大切さ、住民の力の大きさを実感した」と振り返る。

 同局はデジタルの知見や技術を、部門横断的に捜査に生かす司令塔となることが期待されている。「刑事、交通、警備など各部の警察官にデジタルの知識が必要な時代」と説き、「個々人のスキルを向上させて、県警全体の底上げにつなげたい」。民間企業との連携もさらに推し進め、柔軟に体制を進化させていく構えだ。

 自宅の庭ではウメやビワ、サクランボなど実のなる花木を中心に丹精して育てる。日向署長を務めた2年間で手入れが行き届かず、「庭がジャングルになった。こつこつと元の状態に戻したい」と笑う。宮崎市内に妻子と3人暮らし。西都市出身の58歳。

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