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宮崎地方法務局長に就任した 河村素子(かわむら・もとこ)さん

2024年6月4日
 土地や建物の登記、戸籍の相談、人権擁護など社会生活に身近な業務を担う宮崎地方法務局。自身初の局長ポストに就き「職員と積極的にコミュニケーションを図り、働きやすい職場づくりを目指す」と意欲を見せる。

 北九州市出身。高校卒業後の1986(昭和61)年、福岡法務局に入った。北九州支局に勤めながら2年後、地元大学の夜間コースに入学。目標の教員免許は取得したが「やりやすい職場環境だった」と卒業後も法務局に残る道を選んだ。

 本県は2016年に人権擁護課長として着任して以来2度目。記憶に残るのは仕事で何度か訪ねた西米良村の子どもたちで、「素直でかわいらしい姿がほほえましかった」と目を細める。今回も「人が優しく、穏やかな土地」との印象は変わらない。

 局長として力を入れるのは、本年度から義務化された相続登記申請の情報発信。東日本大震災では所有者不明の土地が多く復興に影響しており、「南海トラフ巨大地震の発生が予想される宮崎での周知活動は大きな仕事」と策を練る。

 30代後半~40代前半の層が薄い宮崎地方法務局では、将来を見据えた若手職員の育成も課題だ。相続登記を含めた広報のプロジェクトチームには若手も配置。「新しい考えを出してくれる」と信頼を寄せ、「来庁者から感謝されることもある。その言葉を仕事のモチベーションにしてほしい」とエールを送る。

 趣味は映画や散歩。「夜神楽鑑賞など宮崎でしかできないことをやりたい」。宮崎市に単身赴任。56歳。

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