ホーム ひと

夫婦でアジサイの名所を作っている 高原清男(こうはら・きよお)さん

2024年7月13日
 梅雨の季節を彩る569品種約3400株のアジサイが咲き誇る高原町広原の「こうはらあじさい園」。県内外から多くの人が訪れる名所となった園を、妻・絹代さん(72)と二人三脚で20年以上かけて作り上げてきた。「自分たちにとっては大きな遊び場で、まさかこんなに大きくなるとは思っていなかった。多くの人が楽しんでくれるのが喜び」と?を緩ませる。

 2001年、子どもたちが絹代さんの誕生日に「墨田の花火」という品種のアジサイを贈った。その美しさに感動し、庭に植えたのが始まり。少しずつ株を増やすうちに庭が手狭になり、雑木林も切り開いて植え続けた。

 オープンガーデンとして多くの人に自由に見てもらいたいと、12年から一般公開。初年は50人程度だったが次第に増え、18年には千人を突破した。見に来た人のため、遊歩道や駐車場、休憩所やトイレも整備。今年の来場者は過去最高の6204人だった。

 隣接する土地の所有者が土地を無償で貸したり譲ったりしてくれて、現在の敷地は8千平方メートルを超える。シーズン後の枝切りは夫婦だけでは「お盆が過ぎても終わらない」が、5年前からはボランティア仲間が手伝う。その数は年々増えており、今年は県内外から62人が参加した。「多くの支えがあってこその園で、本当に感謝しかない。ボランティア同士の交流も生まれているのがうれしい」

 かつてアジサイを贈ってくれた3人の子どもは独立し、夫婦2人暮らし。皇子原公園の植栽や「森育」の活動にも参加している。73歳。

このほかの記事

過去の記事(月別)