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県警本部長に就任した 坂口拓也(さかぐち・たくや)さん

2014年9月7日
 「県民の安全安心のため全力で尽くす。自分の全力がいかほどか、しかと見てほしい」。就任会見で、県警トップの本部長としての抱負を気合十分に語った。

 東京大卒業後、1989年に警察庁入り。「強くて正しくて優しい」を理想の警察官像に掲げ、北海道警刑事部長や同庁刑事企画課情報分析支援室長などを歴任、同庁暴力団対策課長から初の本部長ポストに就いた。

 2009~12年は法務省刑事局参事官に出向。取り調べの録音・録画(可視化)など捜査と公判の改革を議論する大作業に携わった。「客観的証拠は確かに重要。だが物はしゃべらない。真相解明には取り調べが重要な手法に違いない」とし、可視化を視野に「その中でも必要な供述を引き出す技術を身に付ける必要がある」と持論を説く。

 父親も警視庁の元刑事。仕事一筋の“昭和の刑事”の姿に「きっと何か立派なことをやっている」とあこがれを抱いた。自分の進路に「警察以外の選択肢はなかった」。

 つらい時、妥協したくなった時、「それで今夜の酒がうまいかよ」と心の中で唱えるという。「そうすると負けない、もう一歩踏み込んで、と頑張れる。随分この呪文に助けられた」と笑う。

 本県に移って10日余り。ゆったりとした雰囲気に「宮崎が大好きになれると確信した」。「若干変わっている」と切り出した趣味・特技はベンチプレス。今春に自己ベストを更新して120キロを上げた。「今が生涯最強」と快活に語る。東京都出身。単身赴任で宮崎市の官舎に暮らす。47歳。(報道部・佐賀信行)

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