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牧水・短歌甲子園で個人戦の「牧水賞」に輝いた 請関真歩(うけぜき・まほ)さん

2024年8月20日
 第14回牧水・短歌甲子園で、団体戦とは別に、観客の投票で選ばれる個人戦で最多得票の「牧水賞」に選ばれた。短歌を本格的に始めてまだ3カ月。初めて出場した大会での受賞に「びっくりしたけどめっちゃうれしい」と笑顔がはじけた。

 受賞作は〈窓の外見るふりをして君を見る白いブラウス夏はこれから〉。教室の窓際の席にいる好きな相手をずっと見ていたいのに、直接見つめると恋心がばれてしまう―。そんな甘酸っぱい思いが「白いブラウス」と「夏」に投影された。

 青春のきらめきがあふれ出た一首は、学校名や作者名を明記せず、純粋に歌の魅力だけを競う投票で、老若男女を問わず幅広い支持を集めた。

 同大会の常連である尚学館高等部(延岡市)1年生。三十一文字(みそひともじ)の世界には授業で出合った。「きれいと思った景色や日常の一瞬から、自分なりにストーリーを膨らませる」のが創作スタイルだ。「思いを伝えるため1文字にもこだわり抜くのは大変だけど、納得いく表現ができると楽しい」と魅力を語る。

 同大会には、授業で提出した短歌が校内選考を通過し、メンバーに選ばれた。偶然にも同じチームとなったのは、どちらも幼なじみで同学年の帯谷到子さんと森山文結さん。気心の知れた3人で臨んだ団体戦はリーグ戦で敗退した。充実感はあったが、一方で「自分たちの歌の良さをディベートで十分に伝えきれなかった」と悔しさも残った。

 「来年こそ、同じ仲間で団体優勝したい」とリベンジを誓う。門川町在住の15歳。

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