36年間にわたる行政経験を西村賢市長に評価され、日向市ナンバー2の副市長に就任した。旧東郷町役場時代から合併後の同市役所まで経歴は企画、財政、総務、政策など多岐に及ぶ。柔和な表情で「市長を補佐し、提言していきたい。職員や議会との調整役も担っていく」と語る。
打診を受けたのは7月上旬。「全く予想していなくて本当に驚いた」という。自分に務まるのかと自問自答し、「期待されているならば」と決断した。
市民が行政に求める要望が複雑多様化する中、どのように仕事に向き合うか。「職員全員で同じ方向を向いて負担軽減を図りながら、スピード感を持って取り組みたい」と力を込める。
市長が掲げる政策目標「ニシムラチャレンジ5」の実現にも取り組む。ふるさと納税徹底強化、子どもファースト、防災力強化…。「これまで以上に加速度を増したい。給食費無償化、避難弱者ゼロなど難題もあるが、少しずつ進めていく」
最も印象に残る業務として旧東郷町時代に携わった道の駅「とうごう」の整備を挙げる。田畑だった用地の取得から手がけ、多くの補助や起債を活用。今では物産館やショッピングセンター、交流施設が立ち並ぶ地域の拠点施設となった。
旧東郷町寺迫出身、宮崎大卒。自他共に認める温厚な性格で職員の信頼も厚い。出身の高鍋高にちなみ上杉鷹山公の格言「為せば成る 為さねば成らぬ何事も」を大事にしている。趣味は1日1万歩のウオーキング。同市財光寺に妻と2人暮らし。60歳。