大好きな祖父が治療を望まず、腎不全で亡くなった経験などから、「安楽死」という社会問題と真っ向から向き合った。国内では現在、法律で認められておらず、賛否両論ある難題。一方で病気などに苦しむ人にとって、安楽死が本当の意味で解決策になりうるのかを問いかけ「誰もが豊かな人生を送れる世界を目指すべきだ」と、流ちょうな英語で力強く訴えた。
テーマを考え始めたのは今年4月から。原稿は最初から英語で考えたという。「安楽死にはさまざまな考え方がある。苦しむ人々の痛みや葛藤を完全に取り除くことは難しい」と吐露しつつ「明るい未来を描けるよう、気持ちに寄り添うことが最も大切だと思う」と強調する。
中学時代から英語のスピーチコンテストに参加し、今回は4度目の挑戦となった。高校最後の大会で初の頂点に立ち「指導してくれた先生たち、学校への送迎などでサポートしてくれる家族にも感謝したい」。
5歳のとき、宮崎市の英会話教室に通い始め、現在も週1回2時間の授業で会話や文法などを学ぶ。英語が好きという理由に加え、外交官になるという将来の明確な目標があるから。「海外で活躍できる人になりたい」と、語学力に磨きをかけている。
宮崎西高理数科の2年生。勉学に励む傍ら、国際ボランティア部と英語ディベート部を掛け持ちする。小学生のときに習っていたピアノを、最近また独学で始めたといい「きれいな音色を聞くと、忙しい毎日の息抜きになる」と笑う16歳。