串間市議5期、19年目での初の大役に気を引き締める。「経験を重ね、求められる議長像は分かっている。恥じない言動で議会を引っ張り、串間の発展に貢献する」 市を二分してきた原発問題は、東日本大震災発生で消滅。賛成、反対に分かれていた市民、行政、議会が今こそ一つになり、人口が2万人を割ったふるさとを盛り上げたいと訴える。「執行部と是々非々の議論をし、ベターな議案もベストに持っていきたい。重視しているのは東九州自動車道・日南-志布志の早期開通。ただ、議員同士、足を引っ張っては前に進まないので、調整役としても力を発揮したい」 19歳で実家の農業を継ぎ、JA串間市(現JAはまゆう)青年部長、若手の地域活性グループ「21世紀会」の会長を務めた。1995年、45歳の時に反原発派として市議選に挑戦し初当選。以降、原発問題に取り組む一方で、「効率良い農業」を行政に訴え続け、2006年の市農業振興計画策定に尽力した。
市民からは「議会は何をしているのか」という批判をよく聞くと言い、議会改革に意欲を示す。小部屋で行われている各委員会の一部を大会議室で開き、市民の傍聴を促す考え。今年度から実施される市内6地区での議会報告会、年4回発行の議会便りの充実も図っていく。
19歳で軟式野球チームを立ち上げ、20年間監督を務めた経験を持つ。現在の趣味は10年前に始めたゴルフ。「一向に上達しない」と屈託ない笑顔を見せた。同市霧島に妻と母、3人暮らし。63歳。(串間支局・中野裕二)