「仕事を通じ、いかに人を幸せにできるか。職業は他人や社会への“奉仕”という、ロータリーの基本に立ち返りたい」 宮崎、鹿児島県の64ロータリークラブを束ねる国際ロータリー第2730区のガバナーに就任した。「職業奉仕の実践」を目標に掲げ、「会員増強にも努めたい」と意欲をにじませる。
両県の総会員数は約2300人。女性は170人と少なく、「女性会員を200人以上に増やし、会員数も4%増を目指す。そのためには会員1人1人がバッジに対する誇りと謙虚さを忘れず、自分を磨き続けることが必要」と語る。
1975(昭和50)年、宮崎南ロータリークラブに入会。「人のために尽くす」という理念が自身の人生観と重なり、会長も2度務めた。ガバナー就任前に参加した世界の会員123万人の代表者が集まる国際協議会では「厳しい世界を生き抜いてきた多くの同志との出会いに感銘を受けた」という。
やると決めたら徹底してやる。韓国の地区大会に出席した際には、猛練習した韓国語のスピーチを披露。「ここでいいやと妥協せず、もう少し頑張れば、もっと喜んでもらえるのではないかと考える」。相手を思いやる気持ちが原動力だ。
本業は無料情報誌「パームス」などを手がける宮崎南印刷(宮崎市)の社長。「稼ぐためではなく、印刷で人を感動させたいという思いで続けてきた」。空いた時間は趣味の観劇や野球観戦を楽しみ、「仕事も楽しまないとね」と優しく笑う。三股町生まれ、78歳。(報道部・馬場友理恵)