第24普通科連隊長兼えびの駐屯地司令に1日付で就任。着任式では隊員らに「日々の業務に明るく前向きに取り組もう」とメッセージを送った。「きつい仕事も自分を成長させる試練と考え、目の前の課題に正面からぶつかってほしい」と期待をかける。
明るい雰囲気は駐屯地の風通しの良さにもつながると考える。「任務達成という一つの目標に向かって、何でも言い合える関係を築かねばならない」。地域との連携も重視し「地元の協力なしでは任務遂行はあり得ない。地域に根ざした駐屯地にしたい」。
防衛大を卒業後、幹部候補生学校を経て陸上自衛隊普通科に配属。「中学生のころはパイロットになりたかった」と苦笑いするが「今の仕事をやってきて良かった。誇りを持っている」と語る。
1993年、初任の倶知安(くっちゃん)駐屯地(北海道倶知安町)では北海道南西沖地震に直面。奥尻島の町役場に指揮所を設置し、運用訓練幹部として人命救助や食料の提供など現場の指揮に従事した。
富士学校の訓練教官などを経て2008年、ゲリラや特殊部隊による沿岸部での攻撃を監視するため新設された中部方面移動監視隊長に就任。「新しい部隊の始動に立ち合い、チームワークづくりや訓練の目標設定の大切さをかみしめた」と振り返る。
趣味はスキューバダイビングや山歩き。「訓練教官だった時に、富士山に9回登った。韓国岳などの登山が楽しみ」。家族は出身地の福岡県に住む妻と娘2人と県外在住の長男。49歳。(えびの支局長・久保真一朗)