えびの市教委は19日、同市島内にある古墳時代の墓域「島内地下式横穴墓群」で、武器や祭祀(さいし)用具が従来にないほど残存していた墓を発掘したと発表した。朝鮮半島製とみられる、銀で装飾した大刀(たち)などの貴重品に加え、矢の柄に塗られた漆や繊維など、通常では腐敗・分解してしまう遺物も原形を保っており、同市教委は「1500年前のタイムカプセル」と表現する。副葬品は、前方後円墳に葬られた有力首長に並ぶ質と量で、同時代の畿内政治勢力と密接な関係を持っていた人物の墓とみられている。25日に現地説明会を行う。
(全文は20日付朝刊または携帯サイトで)【写真】島内139号地下式横穴墓から見つかった副葬品。短甲(よろい)を中央に右側には大刀が、左側には漆塗りの矢が大量に置かれていた(えびの市教委提供)