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新型コロナ 県立宮崎病院看護師感染 受け入れ患者から飛沫

2021年8月11日
 宮崎市の県立宮崎病院(嶋本富博院長)は10日、新型コロナウイルスの感染者の受け入れ病棟勤務で救急搬送の受け入れに対応した20代男性看護師が、新型コロナに感染したと発表した。パニック状態となった感染者の飛沫(ひまつ)などを直接浴びたことが感染した原因とみられる。

 県病院局によると、県立3病院でコロナ担当の医療従事者が勤務中に感染した可能性のある初めての事例となった。男性看護師は2回のワクチン接種済みだった。同日の同市発表分の感染者に含まれている。県立宮崎病院は院内で感染が広がるリスクは低いとして、診療は通常通り続けている。

 同病院によると、男性看護師は5日早朝、意識がもうろうとした感染者の救急搬送受け入れに従事。採血などの最中に感染者の意識が戻り、混乱して暴れる場面があった。男性看護師はフェースシールドやマスク、防護服、手袋などを規定通りに着用していたが、吐しゃ物や唾液などを直接浴びるなどした。

 感染リスクが高かったため、対応後はシャワーを浴びて帰宅。自宅待機中の8日に発熱し、9日のPCR検査で陽性が判明した。院内に濃厚接触者はいないが、男性看護師や搬送時にこの感染者と接触のあった医療従事者4人は陰性だった。

 同病院は「感染リスクには十分に注意して対応しているが、緊急的に想定以上の濃厚接触が起こった。今後も感染防御を徹底し、全身を覆う防護服の活用も検討したい」としている。

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