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【SNS特報班】方言、50代以下愛着強く 宮崎県「家族や友人と」6割

2023年11月28日
 九州弁、あなたは好きですか―。読者の声に応える報道で連携する宮崎日日、西日本、熊本日日、南日本新聞の九州4紙は、方言をテーマに合同アンケートを実施した。宮崎県では「親しい友人や家族との会話で方言を使う」と答えた割合が高かった。九州全体の年代別では高齢者層よりも50代以下の方が、方言を前向きに捉える傾向が見られた。

 アンケートは宮崎日日新聞の「SNS特報班」をはじめとする4紙の無料通信アプリLINE(ライン)登録者などが対象。10月6~15日に行い、3226人から回答が寄せられた。日常的に九州7県のいずれかの方言を使っていると答えた人は2957人だった。「宮崎弁を話す」と答えたのは164人だった。

 自分が使う方言への好感度を10段階(最大10点)で尋ねたところ、九州7県の平均は7・7で、九州外の平均5・8を上回った。県別では佐賀の8・1が最高で、次いで本県と福岡、熊本が8・0。最低は鹿児島の7・3だった。年代別では40、50代が最高の7・8だった。方言への「誇り」は九州7県の平均が7・5で、九州外は5・5。本県は7・6だった。

 方言を話す頻度について家族▽親しい友人▽職場や学校―の場面別で質問した。本県で「いつも使っている」という人の割合は、家族間で51・2%(九州7県45・1%)。友人間で42・7%(35・9%)、職場や学校で23・8%(24・6%)だった。家族や親しい友人との間で使う頻度は、「いつも」「多くの場合で」を合わせるといずれも6割を超えた。

 方言への愛着や誇り、使用頻度は、いずれも60代以上が若年層よりも低い傾向にあった。

 木部暢子・人間文化研究機構長(方言学)は「九州は東京、関西双方から距離があり、方言の独自性が維持された。近年はアイデンティティーの象徴として、肯定的に捉えられるようになってきている」と話す。(4紙アンケート取材班)

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