クジラの夢
2023年1月15日
宮日会館のギャラリーで開いている「二紀会宮崎支部絵画小品展」(15日まで)に「鯨(くじら)の夢」(河野塁さん)という作品がある。男性の頭部から浮き出た、形からしてマッコウクジラの巨体が上方に伸びている。
直接見る機会は少ないが、古来食を通して日本人と関わりが深いクジラ。作者の意図は分からないが、クジラの夢は一般に、望む出来事が起きる吉兆とされる。子供の頃にテレビで米映画「白鯨(はくげい)」の怖いシーンを見て悪夢にうなされたがさすがにそれは違う夢か。
大阪市の淀川河口付近で迷いクジラが見つかり話題になった。大都市の真ん中にいきなり現れた巨体は、やはり存在感が破格だ。本県の沿岸部ではクジラが漂着するのは度々ある。2021年7月には、宮崎市の木崎浜で親子とみられるクジラ2頭が打ち上げられていた。
昨年夏に県総合博物館であった特別展「モンスター水族館」では全長16メートルのマッコウクジラの実物大模型に目を見張った。川南町で2014年打ち上げられた国内最大級の個体を再現したものだ。ところで、クジラの座礁は大地震の予兆という俗信がある。だが関連はないと大方の専門家は断言する。
本県南部に大被害を出した1662年の外所(とんどころ)地震について、規模や津波の高さなどを京都大の研究グループが解明した。今後の地震対策に生かせる貴重なデータだ。クジラでもナマズでも地震の予知は難しい。こつこつ科学的な知見を重ねて備えるしかない。
直接見る機会は少ないが、古来食を通して日本人と関わりが深いクジラ。作者の意図は分からないが、クジラの夢は一般に、望む出来事が起きる吉兆とされる。子供の頃にテレビで米映画「白鯨(はくげい)」の怖いシーンを見て悪夢にうなされたがさすがにそれは違う夢か。
大阪市の淀川河口付近で迷いクジラが見つかり話題になった。大都市の真ん中にいきなり現れた巨体は、やはり存在感が破格だ。本県の沿岸部ではクジラが漂着するのは度々ある。2021年7月には、宮崎市の木崎浜で親子とみられるクジラ2頭が打ち上げられていた。
昨年夏に県総合博物館であった特別展「モンスター水族館」では全長16メートルのマッコウクジラの実物大模型に目を見張った。川南町で2014年打ち上げられた国内最大級の個体を再現したものだ。ところで、クジラの座礁は大地震の予兆という俗信がある。だが関連はないと大方の専門家は断言する。
本県南部に大被害を出した1662年の外所(とんどころ)地震について、規模や津波の高さなどを京都大の研究グループが解明した。今後の地震対策に生かせる貴重なデータだ。クジラでもナマズでも地震の予知は難しい。こつこつ科学的な知見を重ねて備えるしかない。