児童の実態に合わない?
2023年3月7日
共同通信社などが、主に九州地区の取材で使用するため昨年導入したヘリコプター。愛称を公募し、741点の中から「へいわ」が選ばれた。応募者の一人は福岡県大牟田市の小学4年生・橋口桃伽さんだ。
昨年9月の命名式に出席した橋口さんは「はだしのゲン」を読み「戦争をしちゃいけない」と感じて今回の愛称を思い付いたと明かした。中沢啓治さん(2012年死去)の、原爆の被爆体験を描いた同作品の連載が始まったのは1973年。今年で50年になる。
その「はだしのゲン」が、広島市立の小中高校が取り組む平和教育プログラムの教材から削除されるという。例えば教材にはゲンたちが、身重の母親のため浪曲のまねごとをしてお金を稼ぐ部分があるが「浪曲は児童の実態に合わない」といったことがその理由だという。
改めて同作品を読み返してみたが「そうかなあ」というのが率直な感想だ。ことさらそう思ってしまうのは、この漫画に関しては他県ではあるが、過去にも教育委員会が公立小中学校に閲覧制限を求めたり、公立図書館が児童書コーナーから事務室へと移動させたりしていたことがあるからだろう。
そんな大人たちの”枝葉”の部分での判断はよそに、子どもは子どもの感性でこの作品のメッセージをしっかり受け止めているようだ。前述した橋口さんしかり。本紙投稿面の「若い目」などに載った県内の子どもたちの感想文も、そのことを物語っている。
昨年9月の命名式に出席した橋口さんは「はだしのゲン」を読み「戦争をしちゃいけない」と感じて今回の愛称を思い付いたと明かした。中沢啓治さん(2012年死去)の、原爆の被爆体験を描いた同作品の連載が始まったのは1973年。今年で50年になる。
その「はだしのゲン」が、広島市立の小中高校が取り組む平和教育プログラムの教材から削除されるという。例えば教材にはゲンたちが、身重の母親のため浪曲のまねごとをしてお金を稼ぐ部分があるが「浪曲は児童の実態に合わない」といったことがその理由だという。
改めて同作品を読み返してみたが「そうかなあ」というのが率直な感想だ。ことさらそう思ってしまうのは、この漫画に関しては他県ではあるが、過去にも教育委員会が公立小中学校に閲覧制限を求めたり、公立図書館が児童書コーナーから事務室へと移動させたりしていたことがあるからだろう。
そんな大人たちの”枝葉”の部分での判断はよそに、子どもは子どもの感性でこの作品のメッセージをしっかり受け止めているようだ。前述した橋口さんしかり。本紙投稿面の「若い目」などに載った県内の子どもたちの感想文も、そのことを物語っている。