改正道交法の施行で自転車に乗るときのヘルメット着用が今月から努力義務になった。新年度の業務が実質始まった３日、早速手持ちのヘルメットをかぶって会社に赴いた。あごひもと共に気も引き締まる。

　さぞかし道々の光景は色とりどりのヘルメットであふれ一変しているだろうと心躍ったが、正直がっかりした。登下校の中高生をのぞくと着用を始めたらしき人はほとんど見かけない。ただスポーツバイクにまたがる人は、かぶっている方が増えたように見える。

　いや始まったばかりだから、がっかりするには早すぎる。自転車店のヘルメットが品薄になっていると聞くから、たぶん所有率は結構高まっているはずだ。ただ着用となると、ものものしくて、おしゃれでなかったり、暑苦しそうだったりで抵抗感があるのかもしれない。

　今も自転車小僧のアドバイスとして、専用のヘルメットは通気性がよくて頭がむれる心配は無用。車体と色を合わせるとおしゃれだ。それでも服装、髪型を気にする人は多い。かつてオートバイでも着用が義務でなかった頃、ヘルメットしている方がむしろ「かっこいい」と言われることがあった。

　着用が増えてライダーの用具や服装も進化した。その意味では自転車が似合うファッションは発展途上だ。しっかりかぶっている方が「おしゃれで意識が高そう」とうらやましがられる日が近い将来来ると信じている。無論何より安全のために、ぜひ着用を。