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かぶとの緒を締めて

2023年4月12日
 小さい子供がいるお隣さんは、4月に入ると律義にこいのぼりを上げる。雨の日以外は色とりどりの10匹ほどがひらめく。お父さんは仕事に忙しそうだが、手間を惜しまない姿に子供も愛情を感じるはずだ。

 こいのぼりは子供の健やかな成長を願う端午の節句(5月)の風習だが、この季節、青空にそよぐ姿は本当に気持ちよい。県内では都城市の庄内川堤防などが名所として定着しており、大量に舞うこいのぼりは壮観だ。家庭では武将のかぶとや五月人形もよく飾る。

 端午の節句を意識したのか分からないが時季がよかった。米大リーグ・エンゼルスは本拠地でホームランを打った選手を祝福する「かぶりもの」に鹿児島県内で製作したかぶとを用意。見事に大谷翔平選手が9日、3号2ランを放ってかぶとをかぶり、満面の笑みだった。

 少子化対策は待ったなし。1日にこども家庭庁が新設。子どもや若者の意見を政策に取り入れることを目標とする。本県では県議選が終わり39人の顔ぶれが決定。選挙公報を見ると、ほぼすべての候補が育児や人材育成、教育を最重要課題として掲げていた。今後の具体的な取り組みに注目したい。

 まさに勝ってかぶとの緒を締めよ! ついでだが、オートバイや自転車に乗る人が頭部を保護するかぶとがヘルメットだ。ところが、かぶっていてもあごひもをしていない人を時々みかける。いざという時役に立たずではもったいない。こちらも緒を締めて。

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