新年度が始まって１カ月が過ぎた。この春、新社会人となったみなさんは、振り返っていかがだっただろうか。「職場」という新しい環境で、覚えることがいっぱいあって、気疲れしている人も多いはずだ。

　すでに仕事上で失敗をしてしまったという人もいよう。ドンマイ。新人時代の失敗、大いに結構。失敗を積み重ね、そこからさまざまな教訓を得ながら成長していってほしい。失敗にもいろいろあるがだれもが一度は経験する一つに言葉遣いに関するものがある。

　相手に名前を尋ねる際に、新入社員が「どちら様ですか」と言うべきところ「何様ですか」と言ったという笑い話を以前耳にしたが、これは実話だったらしい。ここまでの間違いではないにしても「適切ではなかった」「もっといい言い方があった」ということはあろう。

　きのう、職場近くの書店に行ったら、女性を対象にした語彙（ごい）力アップの本がビジネス教養部門の１位になっていた。ここ数年、こうした「語彙力」や「言い換え」に関する本が人気だ。それだけ多くの人が言葉遣いを気にしているのだろう。きょう５月１日は、語呂合わせで「語彙の日」だそうだ。

　大型連休中、これら「言葉」や「言い方」に関する本を１冊でも読むことをお勧めしたい。いずれ必ず役に立つ。言葉で失敗することがあるということは、逆にちょっとした言葉遣い一つで相手からの好感度が大いに上がることだってあるということだから。