同郷会の役割
2023年7月3日
宮崎市近辺に住む旧北郷村(美郷町北郷)の出身者らでつくる宮崎五十鈴会の懇親会が先日、同市であった。コロナの関係で4年ぶり。出身ではないが、かつて住んでいた縁で毎回参加させてもらっている。
最初のうちはみな初対面だったが、もはやこの会自体が第二の古里のような心安らぐ存在。久しぶりの再会に旧交を温めた。高齢化で参加者が減って旧西郷、南郷村の同郷会との統合も時々議論に上がるが「山を隔てると交流が少ないからなあ」と進んでいない。
古里に寄せる思いはみな強い。だが、実家や田畑の管理という現実問題に話が及ぶと表情が曇る。「毎月山の下払いに帰ってたが、もう年に数回」「うちは墓じまいしたわ」といった暗い話が飛び交う。人口流出や高齢化が進む中山間地の苦境を目の当たりにする思いだ。
だが村の中心部から結構離れた集落の人で「家を空き家バンクに登録していたら、他県から借り手があって安心した」という声もあった。県外から本県へ移住した世帯数、人数ともに4年連続で最多更新中だが、同市のような都市部が中心だ。それでも中山間地を選ぶ人がいることに希望を感じた。
同会は毎回、締めに全員で唱歌の「故郷(ふるさと)」を歌う。歌詞に「小鮒(こぶな)釣りしかの川」とあるが、だれともなく「五十鈴川も以前はこんな(豊か)やったけどね」「今は山が荒れてるかいよ」などと意見が出る。古里の魅力発信に同郷会が担う役割もあるかもしれない。
最初のうちはみな初対面だったが、もはやこの会自体が第二の古里のような心安らぐ存在。久しぶりの再会に旧交を温めた。高齢化で参加者が減って旧西郷、南郷村の同郷会との統合も時々議論に上がるが「山を隔てると交流が少ないからなあ」と進んでいない。
古里に寄せる思いはみな強い。だが、実家や田畑の管理という現実問題に話が及ぶと表情が曇る。「毎月山の下払いに帰ってたが、もう年に数回」「うちは墓じまいしたわ」といった暗い話が飛び交う。人口流出や高齢化が進む中山間地の苦境を目の当たりにする思いだ。
だが村の中心部から結構離れた集落の人で「家を空き家バンクに登録していたら、他県から借り手があって安心した」という声もあった。県外から本県へ移住した世帯数、人数ともに4年連続で最多更新中だが、同市のような都市部が中心だ。それでも中山間地を選ぶ人がいることに希望を感じた。
同会は毎回、締めに全員で唱歌の「故郷(ふるさと)」を歌う。歌詞に「小鮒(こぶな)釣りしかの川」とあるが、だれともなく「五十鈴川も以前はこんな(豊か)やったけどね」「今は山が荒れてるかいよ」などと意見が出る。古里の魅力発信に同郷会が担う役割もあるかもしれない。