ひとくくりにできない時代
2023年8月12日
ご存じのように昭和、平成、令和といった元号は1人の天皇について一つと定められている。これを「一世一元の制」という。ただその歴史は浅く、江戸時代最後の「慶応」から「明治」になったときが最初。
それまでは天皇在位中に変わったり、逆に天皇が変わっても元号はそのままだったりしたこともある。改元のきっかけは、さまざまだ。地震、飢饉(ききん)、疫病、政変、逆に縁起の良いことがあったなど。良きにつけ悪きにつけ、リセットの意味合いが強かったようだ。
もし昔のような形の改元が続いていたら、昭和も「20年8月15日」を境に別の元号になっていたかもしれない。それくらい大きく国の有りようが変わった。今は時節柄、戦時の話をよく見聞きするが、その後、焦土からたくましく立ち上がった後の昭和にも目を向けたい。
県総合博物館で開催中の特別展「レトロtoミライ」。再現された当時の商店街など多くの展示物を通して、まだ随所に“傷跡”を残しながらも復興を成し遂げた「元気があった昭和」の雰囲気を味わえる。戦前から高度成長期にかけ生まれた人には懐かしく、それ以降の世代には新鮮に映るだろう。
夏休みとあって親子連れも多く見られる。子どもたちには今、テレビなどで取り上げられる戦争の特集番組などと併せてこの特別展を見て、昭和というひとくくりにできない時代への関心を深めてほしい。そのことは「戦争と平和」を考えることにもなろう。
それまでは天皇在位中に変わったり、逆に天皇が変わっても元号はそのままだったりしたこともある。改元のきっかけは、さまざまだ。地震、飢饉(ききん)、疫病、政変、逆に縁起の良いことがあったなど。良きにつけ悪きにつけ、リセットの意味合いが強かったようだ。
もし昔のような形の改元が続いていたら、昭和も「20年8月15日」を境に別の元号になっていたかもしれない。それくらい大きく国の有りようが変わった。今は時節柄、戦時の話をよく見聞きするが、その後、焦土からたくましく立ち上がった後の昭和にも目を向けたい。
県総合博物館で開催中の特別展「レトロtoミライ」。再現された当時の商店街など多くの展示物を通して、まだ随所に“傷跡”を残しながらも復興を成し遂げた「元気があった昭和」の雰囲気を味わえる。戦前から高度成長期にかけ生まれた人には懐かしく、それ以降の世代には新鮮に映るだろう。
夏休みとあって親子連れも多く見られる。子どもたちには今、テレビなどで取り上げられる戦争の特集番組などと併せてこの特別展を見て、昭和というひとくくりにできない時代への関心を深めてほしい。そのことは「戦争と平和」を考えることにもなろう。