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あすからシルバーウイーク

2023年9月15日
 きょうで、ちょうど50年になる。1973年の9月15日、旧国鉄中央線の快速電車および、神奈川、静岡県を走る伊豆箱根鉄道の駿豆(すんず)線と大雄山(だいゆうざん)線に国内初の高齢者優先座席「シルバーシート」が登場した。

 名前の通りシートの色にはシルバーグレーが使われ、はっきりと分かるようになっていた。当初は、主に高齢者向けのものだったが、その後、鉄道各社が取り入れるようになる中で、妊婦や障害者なども座れるようにと、97年には名前が「優先席」へと変わった。

 9月15日に導入したのは、当時この日が「敬老の日」だったから。「敬老の日」は、聖徳太子が四天王寺に困窮者や孤児を収容する「悲田院」という施設を建てた日に由来するといわれ、51年から「としよりの日」、その後64年からは「老人の日」と呼ばれるようになった。

 さらに「敬老の日」となったのは「建国記念の日」「体育の日」とともに国民の祝日に追加された66年である。2003年からは「ハッピーマンデー」が制定されたことにより、毎年9月の第3月曜日となった。9月15日は祝日ではなくなったが、高齢福祉に主眼を置いた「老人の日」となっている。

 あすからシルバーウイーク。この「シルバー」は「ゴールデンウイーク」に対するものだが、ちょうど15~21日は老人週間でもある。秋の行楽を楽しむ一方、高齢社会を考える機会にもしたい。特に今年は老人福祉法が制定されてから60年の節目の年でもある。

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