快晴に恵まれそうでよかった。今日、宮崎市糸原の宮崎刑務所で年に１度の運動会がある。新型コロナの影響で中止が続き、４年ぶりの開催。所内にある運動場で短距離走やリレー、玉入れなどを実施する。

　受刑者にとっても楽しいイベントで、来賓と楽しむ競技もある。といっても一般の見学を呼びかけているわけではない。あくまで非公開。ただのレクリエーションではなく、受刑者の健康増進、社会性や協調性の向上、自己肯定感の醸成などを図って行っている。

　受刑者は多い時で６３０人ほどいたが、今は約２００人と激減。同刑務所は出所者の就職内定率が全国トップクラスで、出所時点で約３割が内定をもらっているという。職員に話を聞いたが、刑務所が受刑者のため矯正や就職に一丸となって取り組む熱意が伝わってきた。

　しかし、残念なことに舞い戻る人も多い。主に再入者を収容するＢ級刑務所という性格もあるが、受刑者の半数以上が再犯だ。刑期は平均３～４年、平均年齢は５２歳で、出所後に仕事に就けない人も多い。運動会には雇用実績のある事業所も招いて、受刑者の社会復帰に役立ってもらおうと懸命だ。

　こちらはどんどん来場してほしい。１８日にある矯正展。これも４年ぶりだ。靴、木工品など受刑者による製品を展示即売する。手作り感と品質で評判がいい。所内見学もある。出所者が青空の下を堂々と歩けるように、まず雰囲気から触れてみてはどうだろう。