月見の夜ではないけれど
2023年11月21日
詠み人知らずながら、有名な歌。誰もが見聞きしたことがあるだろう。〈月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月〉。この「月見る月」、つまり月を見るのに最高の月というのは何月のことなのか。
詠み手同様、いつ詠まれたかも分からないが、間違いなく中秋の名月を見られる旧暦8月だろう。歌にある「月」を数えると全部で八つあるので8月を示唆しているという面白い説もある。中秋の名月は旧暦8月15日。現在では9月の後半から10月の初めごろだ。
秋の月見は農業とも結びついており、中秋の名月(十五夜)は「芋名月」、その1カ月後に来る十三夜(今年は10月27日)は「豆名月」や「栗名月」と呼ばれる。ちなみに、十五夜と十三夜のどちらか一方の月しか見ないのは「片月見」といって縁起が悪いとされている。
十五夜と十三夜に比べて知名度は低いものの、もうひとつ覚えておきたいのが十日夜だ。「とおかんや」と読み、旧暦の10月10日をいう。この日は、月見というより主に稲の収穫に感謝する日だ。確かに最近、スーパーなどに行くと「新米」と書かれたのぼりやポップをよく目にするようになった。
あすは二十四節気の一つ「小雪(しょうせつ)」。冬本番へ確実に近づいているのを感じさせるころ。そしてくだんの十日夜でもある。十日夜が月見とは直接関係なくさらに今の月はほぼ半月(はんげつ)であっても冬空のピンとした冷気に浮かぶ月は秋のそれとはまた違った趣がある。
詠み手同様、いつ詠まれたかも分からないが、間違いなく中秋の名月を見られる旧暦8月だろう。歌にある「月」を数えると全部で八つあるので8月を示唆しているという面白い説もある。中秋の名月は旧暦8月15日。現在では9月の後半から10月の初めごろだ。
秋の月見は農業とも結びついており、中秋の名月(十五夜)は「芋名月」、その1カ月後に来る十三夜(今年は10月27日)は「豆名月」や「栗名月」と呼ばれる。ちなみに、十五夜と十三夜のどちらか一方の月しか見ないのは「片月見」といって縁起が悪いとされている。
十五夜と十三夜に比べて知名度は低いものの、もうひとつ覚えておきたいのが十日夜だ。「とおかんや」と読み、旧暦の10月10日をいう。この日は、月見というより主に稲の収穫に感謝する日だ。確かに最近、スーパーなどに行くと「新米」と書かれたのぼりやポップをよく目にするようになった。
あすは二十四節気の一つ「小雪(しょうせつ)」。冬本番へ確実に近づいているのを感じさせるころ。そしてくだんの十日夜でもある。十日夜が月見とは直接関係なくさらに今の月はほぼ半月(はんげつ)であっても冬空のピンとした冷気に浮かぶ月は秋のそれとはまた違った趣がある。