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言葉の素敵な魔法

2023年11月25日
 古代、言葉には言霊(ことだま)という霊力があり、口にした言葉が本当になると信じられていた。潮見小2年・池田侑生(ゆき)さん(宮崎市)が母に教えられた「言葉の魔法」もそういう言葉の持つ不思議な力を指すのだろう。

 今日表彰式のある第21回「新聞」感想文コンクール小学生の部で最優秀賞に輝いた「新聞を読んでためになったこと」。お母さんが言う。「新聞を読むと『語彙(ごい)力』というのが身に付くよ。本のように新聞に出る言葉にも素敵な魔法がたくさんかかっているよ」。

 侑生さんが新聞を読むきっかけになったのが宮日こども新聞。一般の新聞も一生懸命読むようになったが、難解な言葉に出合う。母に相談すると「言葉の意味がたくさん載っているこれを使いなさい」と渡されたのが、母がかつて使っていた辞書。使い方も教えてくれた。

 以来、辞書を引くのが楽しくなりマーカーで印を付けていった。難しい言葉を覚えては時々話すので、両親は驚きの毎日だ。また両親から教わり実感していることは新聞には「気付き」があふれていること。「新聞はたくさんよい気付きをくれました。これからも新しい気付きを見つけ続けたい」。

 コンクールの最終審査に残った15点は多くが高学年だが、審査会の満場一致で史上最年少の最高賞に選ばれた。侑生さんのマーカーだらけになった辞書は生涯の宝物になることだろう。新聞を通して「言葉の魔法」にかかる児童生徒が増えることを願っている。

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