草刈りと観光
2023年12月3日
県は、10月1日現在の総人口を104万711人と発表した。1970年の105万1105人を約1万人下回った。1995年の117万6千人をピークに減り続けているとはいえ、ショッキングな数だ。
1970年といえば大阪で日本万国博覧会が開催された年だ。人口はその頃に戻ったが、状況は随分違う。万博の「人類の進歩と調和」というテーマが象徴するように当時は地方でもバラ色の将来が語られていた。今後は進行する人口減の厳しい現実に直面する。
高齢化もさらに進む。人口を増やす決め手がない中、多くの自治体が地域の担い手として期待するのが、定住はしなくても地域と多様な形で深い関わりを持つ人々「関係人口」の拡大だ。地域住民と交流することで新たな価値を生み、将来的には移住者の増加にもつながる。
県内でも、ワーケーションによる共創に熱心な日向市、中山間地域での活動に関心がある都市部のボランティアとチューリップによる村おこしを図る日之影町・中川集落など先駆的な取り組みが見られる。高千穂町・浅ケ部集落であった「草刈りツーリズム」には県内外から約50人の参加があった。
一過性のイベントに終わらせず、地域のファンになってもらうことが肝要だ。住民のつながり、手作りの温かさ、季節感、自然などこそ都市部の住民が求めている味わいだろう。住んでいるとなかなか気付かないが、自分の街や集落の宝をまず再確認したい。
1970年といえば大阪で日本万国博覧会が開催された年だ。人口はその頃に戻ったが、状況は随分違う。万博の「人類の進歩と調和」というテーマが象徴するように当時は地方でもバラ色の将来が語られていた。今後は進行する人口減の厳しい現実に直面する。
高齢化もさらに進む。人口を増やす決め手がない中、多くの自治体が地域の担い手として期待するのが、定住はしなくても地域と多様な形で深い関わりを持つ人々「関係人口」の拡大だ。地域住民と交流することで新たな価値を生み、将来的には移住者の増加にもつながる。
県内でも、ワーケーションによる共創に熱心な日向市、中山間地域での活動に関心がある都市部のボランティアとチューリップによる村おこしを図る日之影町・中川集落など先駆的な取り組みが見られる。高千穂町・浅ケ部集落であった「草刈りツーリズム」には県内外から約50人の参加があった。
一過性のイベントに終わらせず、地域のファンになってもらうことが肝要だ。住民のつながり、手作りの温かさ、季節感、自然などこそ都市部の住民が求めている味わいだろう。住んでいるとなかなか気付かないが、自分の街や集落の宝をまず再確認したい。