ウクライナ侵攻から2年
2024年2月24日
戦時下の日本で子どもたちに歌われた替え歌があるそうだ。元歌は童謡「夕焼小焼」。その歌詞は「夕焼小焼で日が暮れない 山のお寺の鐘鳴らない 戦争なかなか終わらない カラスもおうちへ帰れない」。
お寺の鐘が鳴らないのは、不足する資源を補うため国に献納させられたからだ。鳥越信著「子どもの替え歌傑作集」によると、つらく悲しくひもじくて、何ひとつ楽しみがなかった戦争の時代に、子どもたちによってひそかに作られ、歌い継がれた出色の反戦歌。
四つのフレーズの結びが、否定形の「ない」できれいにそろった「夕焼小焼」の替え歌にならえばウクライナの悲惨な現状は次のように言い表せる。侵攻なかなか終わらない。空襲警報鳴りやまない。兵士は家へ帰れない。愛する祖国に戻れない。家族みんなで暮らせない。
ロシアによるウクライナ侵攻開始からきょうで2年。両国の兵力、戦車数など開戦時の圧倒的な戦力差を知った上で、ここまで長引くことを予想できた人は少ないだろう。まさかの展開でもプーチン大統領は強気の姿勢を崩さず、おびただしい犠牲者や戦火におびえる子どもに心痛めることもない。
ネット上でウクライナの夕焼けを見た。もの悲しく映るのは、その下で暮らす人々のことが思い浮かぶからか。願いごとをしながら「夕焼小焼」を口ずさんだ。元歌の方だ。胸の辺りがキュッと締め付けられた。みんな一緒におうちへ帰る日が来ますように。
お寺の鐘が鳴らないのは、不足する資源を補うため国に献納させられたからだ。鳥越信著「子どもの替え歌傑作集」によると、つらく悲しくひもじくて、何ひとつ楽しみがなかった戦争の時代に、子どもたちによってひそかに作られ、歌い継がれた出色の反戦歌。
四つのフレーズの結びが、否定形の「ない」できれいにそろった「夕焼小焼」の替え歌にならえばウクライナの悲惨な現状は次のように言い表せる。侵攻なかなか終わらない。空襲警報鳴りやまない。兵士は家へ帰れない。愛する祖国に戻れない。家族みんなで暮らせない。
ロシアによるウクライナ侵攻開始からきょうで2年。両国の兵力、戦車数など開戦時の圧倒的な戦力差を知った上で、ここまで長引くことを予想できた人は少ないだろう。まさかの展開でもプーチン大統領は強気の姿勢を崩さず、おびただしい犠牲者や戦火におびえる子どもに心痛めることもない。
ネット上でウクライナの夕焼けを見た。もの悲しく映るのは、その下で暮らす人々のことが思い浮かぶからか。願いごとをしながら「夕焼小焼」を口ずさんだ。元歌の方だ。胸の辺りがキュッと締め付けられた。みんな一緒におうちへ帰る日が来ますように。