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「見ない」教育

2024年2月27日
 中学から高校までの数年間「週刊少年ジャンプ」にハマッていた。特に連載ものなど続きが早く見たくてたまらなかったのを覚えている。そんな折、友だちから「書店より1日早く入手する」方法を聞いた。

 それは駅に買いに行くこと。列車で運ばれてきた本をそのまま駅構内の売店に並べていたからなのだろう。書店で売られる前日には駅で売っていた。それを知ったが最後、わずか1日くらい待てばいいものを毎週のように家から遠い駅まで自転車を走らせていた。

 昔の自分自身にあきれるが、少なくとも店で売られているものをお金を出して買っていたのだから問題はない。だがこちらはだめだ。発売前の「週刊少年マガジン」の画像をインターネットで公開した外国籍の男2人が、著作権法違反の疑いで熊本県警などに逮捕された。

 2人は、同じく発売前の「週刊少年ジャンプ」の画像を公開したとして4日に逮捕されており今回は再逮捕。画像は英語などの外国語に翻訳され、複数のサイトに転載されていたという。発売前の漫画の画像をネットで違法公開することを「早バレ」というらしいが、決して許されることではない。

 自身の中高時代にインターネットがあり、同様の画像が公開されていたらどうしただろうか。何の教育も受けていなかったら深く考えることなく見ていたかもしれない。怖いことだ。「見ない」教育や啓発の大切さを改めて感じる。子どもだけでなく大人も。

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