2025年01月21日17時41分
被爆の惨状を描いた連作絵画「原爆の図」を所蔵する原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)は21日、豪クイーンズランド州の美術館で11月から来年3月まで予定していた同絵画の展示が中止になったと明らかにした。現地の美術館から16日、担当学芸員の辞任や輸送費調達の失敗を理由に中止するとの通達がメールで届いたという。
丸木美術館学芸員の岡村幸宣さん(50)は「被爆80年の企画だったので非常に残念。また機会があれば海外で展示できるよう準備したい」と話した。
原爆の図は、画家の故丸木位里・俊夫妻が制作。大きさは横7・2メートル、縦1・8メートルで、全15部のうち14部を丸木美術館が所蔵している。
【写真】 原爆の図の第1部「幽霊」