2025年01月24日18時06分
文化審議会は24日、長崎県平戸市などに伝わるキリスト教信仰の資料群「長崎のかくれキリシタン信仰用具」を重要有形民俗文化財に、愛知県岡崎市の「滝山寺鬼祭り」など4件を重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学相に答申した。答申通り指定される見通しで、重要有形民俗文化財は228件、重要無形民俗文化財は337件となる。
キリシタン信仰用具は、江戸幕府による禁教後も信仰が継承された長崎各地の集落で使用された2218点。聖像や聖画、祭祀の衣装類などで「キリシタン信仰の変遷や九州地方での民間信仰の地域的様相を考える上で重要だ」と評価した。
滝山寺鬼祭りは鬼が災厄や悪霊をはらう存在として登場する行事で火祭りの形態を取るのが特徴。他3件は「白鳥の拝殿踊」(岐阜県郡上市)「吉田祭のお練り行事」(愛媛県宇和島市)「岩川の弥五郎人形行事」(鹿児島県曽於市)。
「利根川中下流域の川船および関連用具」(千葉県)を登録有形民俗文化財に、「敦賀のおぼろ昆布製造技術」(福井県敦賀市)など2件を登録無形民俗文化財にすることも求めた。
【写真】 長崎県平戸市などの「長崎のかくれキリシタン信仰用具」(同県提供)