2025年01月26日17時41分
長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれ、韓国に持ち込まれた県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」の返還手続きを終え、帰国した同寺の田中節孝前住職(78)が26日、市内で記者会見し「時間はかかり、寺の総代も亡くなったが、生きているうちに(解決の)目鼻が付いて良かった」と述べ、安堵の表情を浮かべた。仏像は5月11日以降に対馬に戻る予定。
現地では仏像と対面したほか、所有権を主張していた韓国の浮石寺の関係者とも面会。両国の仏教界の交流を提案されるなど融和的な雰囲気だったと明かし、「禍根を残さない良い結果になった」と振り返った。
【写真】 仏像の返還手続きを終えて帰国し、記者会見する観音寺の田中節孝前住職=26日午後、長崎県対馬市