2024年12月05日10時37分
石破茂首相は5日の衆院予算委員会で、企業・団体献金の禁止に反対する立場を重ねて強調した。「禁止よりも公開が自民党の一貫した立場だ」と述べた。立憲民主党の野田佳彦代表が自民派閥裏金事件の再調査を要求したのに対し「新たな事実が判明したとは認識していない」と拒否。所得税が生じる「年収103万円の壁」の引き上げについては「人手不足を解消し、働く意欲を持つ方々が目いっぱい働ける社会をつくることが、第一の目的でなければならない」と強調した。
首相は10月の就任後、初の予算委論戦に臨んだ。衆院選での与党過半数割れを受け「与党も野党もなく、民主主義の健全な発展のため謙虚に議論する」と語った。年内の政治資金規正法の再改正に向け「与野党で答えを出すようぜひお願いしたい。自民党総裁として、政府としてできる限りのことをしなければならない」と意欲を示した。
野田氏は「企業・団体献金の問題を含め、年内に決着をつけるべきだ」と主張。裏金事件の真相解明のため、旧安倍派会計責任者の予算委への参考人招致を要求した。
【写真】 衆院予算委の集中審議で質問を聞く石破首相=5日午前