2024年12月10日18時10分
石破茂首相は10日の衆院予算委員会で、野党が要求する企業・団体献金の禁止に関し「企業も表現の自由は有している。献金を禁じることは、少なくとも憲法21条には抵触すると考える」との見解を明らかにした。派閥裏金事件に関係した議員の政治倫理審査会出席を巡り、来年夏の参院選の自民党公認判断では、説明姿勢も基準にすると説明した。
企業・団体献金に関しては、禁止に反対するのは参政権侵害に当たると考えるからかと立憲民主党の米山隆一氏に問われ「参政権ではなく表現の自由だ」と答えた。
裏金議員の政倫審出席を自民党総裁として促すよう求められ「自発的である以上、促すことができる立場ではない。最終的に判断するのは個人だ」と答弁。「正直に言って出るべきだと思う」とも語った。政倫審は規程で、開催には本人の申し出か、委員3分の1以上の申し立てと過半数の賛成が必要と定めており、これを前提に発言した。
裏金議員の来年夏の参院選公認に関しては「国民に対する説明責任を果たしているかどうかが大切な基準となるのは当然だ」と強調した。
【写真】 衆院予算委で答弁のため挙手する石破首相=10日午後