2024年12月26日04時53分
【バンダアチェ共同】大津波が発生しインド洋諸国で日本人40人を含む約23万人が死亡、行方不明となった2004年のスマトラ沖地震から26日、20年を迎えた。最大の被災地インドネシア最西端アチェ州の州都バンダアチェでは、モスク(イスラム教礼拝所)で追悼式を開催。今後も津波の危険があるとして居住が禁じられた沿岸部にも住宅街が広がり、被災の教訓継承が課題となっている。
バンダアチェでは午前8時、街中にサイレンが鳴り響き、行き交う人が黙とうをささげた。人口の約3分の1に当たる7万8千人以上が死亡、行方不明となった。内陸へ3キロ押し流された大型発電船など震災遺構が残る一方、被災後に沿岸部の地価が下がり、津波を知らない人々の移住が進んだ。
追悼式では復興を支援した各国への謝意が改めて示された。正木靖駐インドネシア大使も参列。防災の知見を共有してきた東日本大震災の被災地、宮城県気仙沼市と東松島市、岩手県盛岡市と宮古市の職員らも現地を訪れ復興状況を視察した。
【写真】 26日、感謝状を贈られた正木靖駐インドネシア大使(右から3人目)ら来賓客=インドネシア・バンダアチェ(共同)