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能登半島復興「半歩ずつ」 地震、豪雨犠牲者を追悼 

2025年01月01日17時13分
 最大震度7を観測し、石川、新潟、富山3県で504人が亡くなった能登半島地震は1日、発生から1年となった。地震で498人が死亡、9月の記録的豪雨で16人が犠牲となった石川県は、同県輪島市で追悼式を開き、遺族代表の小林由紀子さん(53)=穴水町=は、夫と営む衣料品店を仮設商店街で営業再開したことに触れ「半歩ずつだが、店を守り抜き、地域と共に歩む」と、復興への決意を述べた。

 地震の住宅被害は石川県を中心に15万棟超に上る。土砂崩れなどによるインフラ被害が甚大で、住み慣れた地域に戻れない住民もいる。生活再建に向けた支援や、復旧の加速化が求められる。

 追悼式には地震と豪雨の犠牲者遺族と石川県の馳浩知事、石破茂首相らが出席。地震発生時刻の午後4時10分に全員で黙とうをささげた。

 地震で家屋が倒壊し、当時82歳の父親を亡くした小林さんは「心が何度も折れそうになったが、支えてくれたのは地域の方の温かい言葉だった」と明かし、店を再建し地域に恩返しすると力を込めた。
【写真】 能登半島地震と豪雨の追悼式で、地震発生時刻に合わせて黙とうする(手前左から)岸田前首相、石破首相、馳浩石川県知事ら=1日午後4時10分、石川県輪島市(代表撮影)