2025年01月24日18時13分
石破茂首相は24日、衆参両院で施政方針演説を実施し、最重要課題である2025年度予算の3月末までの成立に全力を挙げる姿勢を示した。野党は無駄削減による予算案の修正要求を強める。衆院で過半数を割る与党は野党の協力を取り付けなければ予算や法案を成立させることができない。予算審議と並行し、所得税が生じる「年収103万円の壁」や企業・団体献金の扱いを巡る与野党の政策協議が焦点となる。
3月中の予算成立を確実にするためには、2月末までの衆院通過が必要となる。首相は24日の自民党会合で「野党の賛同がなければ法案1本、条約1本を通すことはできない」と述べ、野党の賛成を得られるよう全力を尽くす考えを強調した。立憲民主党の野田佳彦代表は予算案に関し「調べ抜いて修正につなげたい」と記者団に語り、与野党協議が不可避との認識を示した。
与野党は、企業・団体献金の扱いに関し3月末までに結論を出すことで合意しているものの、自民と他党の主張の隔たりは大きい。
選択的夫婦別姓を巡る議論は4月以降に本格化しそうだ。
【写真】 第217通常国会が召集され、衆院本会議で就任後初となる施政方針演説をする石破首相=24日午後