2025年01月25日17時29分
長野市のJR長野駅前で男女3人が男に刺され1人が死亡、2人が重軽傷を負った事件で、男が3人の背後など死角から次々と刃物で刺したとみられることが25日、捜査関係者への取材で分かった。県警捜査本部は無差別殺傷事件とみて、220人態勢で男の行方を追っている。亡くなった会社員丸山浩由さん(49)の通夜も営まれた。
事件は22日午後8時ごろ、駅のバス乗り場付近で発生。男性会社員(37)が重傷で入院、女性会社員(46)は1週間程度のけがを負った。丸山さんには抵抗した際に腕などにできる防御創がなく、重軽傷を負った2人は男に無言で刺されたという。
捜査関係者によると、男が事件後に改札を通った様子が確認できず、公共交通機関や車を使わず逃走したとみている。
現場には献花に訪れる人の姿が続いた。母親と長野県松本市から訪れた中学2年大槻結雅さん(14)は、小学生の2年間、サッカークラブで丸山さんから指導を受けた。「一人一人に向き合ってくれた優しいコーチだった。いまだに信じられない」と悔やんだ。
【写真】 JR長野駅前に設置された献花台に供えられた花とメッセージ=25日午後2時41分