2025年01月26日07時08分
【ワシントン共同】トランプ米大統領は25日、西部ネバダ州ラスベガスで演説し、就任初日の20日に表明した世界保健機関(WHO)からの脱退について、米国の資金拠出の割合が中国より高い点に不満を表しながら「恐らく再検討する」と述べた。拠出が引き下げられた場合、脱退を見直す可能性がある。
トランプ氏は「米国は年間5億ドル(約780億円)を拠出しているが、ずっと人口が多い中国は3900万ドルしか負担していない」と批判し、WHO側に拠出額の減額を迫った。
トランプ氏は拠出割合に加え、新型コロナウイルスの対応などでWHOが中国寄りだと不満を示してきた。脱退すれば発展途上国の感染症対応など世界全体の保健衛生に悪影響が出かねない。
脱退は1年前に通告することになっており、実際の脱退は来年1月に予定されている。トランプ氏は1期目終盤の2020年7月にも国連に脱退を通告したが、政権を引き継いだバイデン前大統領が発効前に撤回した。
【写真】 ネバダ州ラスベガスで演説するトランプ大統領=25日(AP=共同)