国内外ニュース

韓国検察、尹大統領を起訴 現職初、戒厳令巡る内乱首謀罪 

2025年01月26日18時02分
 【ソウル共同】韓国検察は26日、「非常戒厳」宣言を巡る内乱首謀罪で尹錫悦大統領を起訴した。現職大統領の起訴は初めて。韓国メディアによると、27日が勾留満期だった。尹氏の勾留延長が裁判所に認められず、検察は尹氏の取り調べが一度もできないまま早期の起訴を余儀なくされたが、共犯者の捜査記録などから立証に必要な証拠を十分に確保したとしている。尹氏に証拠隠滅の恐れがあるとも指摘した。

 今後の争いの舞台は法廷に移る。尹氏は戒厳令は統治行為で内乱罪に当たらないと主張しており、有罪の場合は最高裁まで争う見通しだ。

 高官犯罪捜査庁(高捜庁)は15日に尹氏を拘束し、19日に逮捕した。高捜庁には今回の事件で起訴権がなく、最長20日間の勾留期間を検察と10日ずつ担当することで合意。尹氏が取り調べを拒み続けたため、当初予定より早い23日に送検した。

 韓国メディアによると、検察は2月6日までの勾留延長をソウル中央地裁に2回にわたって申請したが、地裁は、高捜庁が手がけた事件を検察が追加で捜査する理由はないなどとしていずれも認めなかった。