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商船攻撃能力失うまで空爆継続 米がフーシ派報復、30人超死亡 

2025年03月16日05時12分
 【ワシントン、カイロ共同】トランプ米大統領は15日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海やアデン湾での商船攻撃への報復として「断固とした強力な軍事行動」を米軍に命じた。フーシ派は、同派が支配するイエメンの首都サヌアなどを米軍が空爆し、少なくとも31人が死亡したと明らかにし「対抗する準備はできている」と強調した。ルビオ米国務長官は16日のCBSテレビで、フーシ派が「商船を攻撃する能力がなくなるまで空爆が続く」と警告した。

 トランプ氏は「今まさにテロリストの拠点や指導者、ミサイル防衛を空爆している」と交流サイト(SNS)に投稿。米紙ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏の2期目就任後、米軍による最大の軍事行動となった。トランプ氏はイランに核開発を巡る交渉を呼びかけており、米当局者はフーシ派の後ろ盾であるイランへの警告でもあると指摘した。

 フーシ派によるとサヌアや北部サーダ州が攻撃を受け、負傷者も100人を超えた。攻撃は数日から数週間続く見通し。
【写真】 イエメン北部サーダ州で、米軍による攻撃を受けた家屋のがれきの上に集まった人々=16日(ロイター=共同)